2025年11月27日
車を購入・利用する際、「カーリース」と「残価設定型クレジット(残クレ)」はどちらも月々定額で乗れる便利な方法として注目されています。
一見似ていますが、契約の仕組みや支払いの考え方、満了後の対応などには大きな違いがあります。
カーリースは車を借りる契約で、残クレは購入を前提としたローンという点がポイントです。
この記事では、それぞれの特徴や仕組み、メリット・デメリットを比較しながら、自分に合った選び方を詳しく解説します。
目次
カーリースと残クレは、どちらも車を月額で利用できる点では共通していますが、その成り立ちや支払いの仕組みはまったく異なります。
ここでは、両者の仕組みを分かりやすく解説します。
カーリースは、リース会社が設定した「契約終了時の予想価格(残価)」をあらかじめ差し引き、残りの金額を月々のリース料として支払う仕組みです。
車の将来価値をあらかじめ設定することで、購入時に比べて負担を抑えながら新車に乗れる点が大きな特徴です。
毎月の支払いには車両価格のほか、税金や車検費用が含まれるプランもあるため、維持費をまとめて管理できるというメリットもあります。
契約満了後は返却・買取・乗り換えなど複数の選択肢から選べるため、自身のライフスタイルに合わせた柔軟な利用が可能です。
残価設定クレジット(残クレ)は、「将来車を返却または乗り換えること」を前提に組まれる自動車ローンです。
契約期間終了時にディーラーが保証する買取額(残価)を設定し、その金額を車両価格から差し引いた上で、残りの金額のみを分割で返済していきます。
たとえば、総額300万円の車に対して、3年後の残価が150万円と設定されれば、返済対象は残りの150万円となり、ローンより月々の支払いを大幅に抑えられます。
また、残クレは一般的なオートローンより低金利に設定されることが多く、新車に乗りやすい仕組みとして支持されています。
契約が終了した後は、新しい車に乗り換える・残価を支払ってそのまま所有する・車を返却するの3つから選択可能です。
所有するか手放すかを柔軟に決められるため、数年単位で車を乗り換えたい人にも向いています。
カーリースと残価設定型クレジット(残クレ)は、どちらも少ない負担で新車に乗れる点が魅力の仕組みです。
しかし、異なる点もいくつかあります。
ここでは、それぞれの共通点と違いを分かりやすく解説します。
カーリースと残クレには、以下の共通点があります。
まずは、それぞれの共通点をみていきましょう。
カーリースと残クレは、車の将来価値として設定された「残価」をあらかじめ差し引いた金額をもとに毎月の支払い額が決まります。
通常のローンのように車両本体価格すべてを支払う必要がないため、月額が比較的低く抑えられるのが大きな特徴です。
特に新車は購入時の負担が高くなりがちですが、残価を設定することで支払うべき総額が減り、手軽に新車へ乗れる仕組みとなっています。
家計に余裕を持たせたい人や、車にかける費用を一定に保ちたい人にとって、両者が人気を集める理由になります。
カーリースも残クレも、契約者は車の使用者であって所有者ではない点が共通しています。
所有権はリース会社や信販会社側にあるため、車両価値に影響する大きな改造は原則禁止です。
純正以外のパーツ取り付け、再塗装、車高調整、電装品の大きなカスタムなどは返却時にトラブルの元となります。
もし改造した場合には、原状回復費用を請求されることもあるため、自由なカスタマイズを楽しみたい人には向きません。
反対に「メンテナンスが楽な状態で乗りたい」という人にとっては、安心して利用しやすいルールともいえます。
カーリースも残クレも、年間または契約全体で走行できる距離の上限が設定されています。
残価を維持するためには、走行距離が過度に伸びると車の価値が下がってしまうため、一定の範囲内に収める必要があります。
この距離を超えると、1kmごとに追加料金が発生する仕組みになっていることが一般的です。
日常使いだけなら問題ありませんが、長距離移動が多い方は注意が必要です。
契約時に距離設定を変更できる場合もあるため、自分の利用状況に合わせてプランを選ぶことが大切です。
契約満了時に車を返す際には、車両の状態が査定されます。
通常使用による軽微な傷や汚れは許容範囲です。
しかし、大きな凹み、深い擦り傷、塗装の剥がれ、室内の破損など、明らかに車の価値を下げるダメージがある場合、修繕費用を請求される可能性があります。
また、残価より査定額が低かった場合には、その差額を精算する必要があります。
契約期間中に丁寧に車を扱うことで返却時の追加費用を抑えることができ、結果的に総支払額の負担軽減にもつながります。
続いて、カーリースと残クレの違いを紹介します。
カーリースと残クレには、以下の3つの点で大きな違いがあります。
ここでは、それぞれの違いを詳しく解説します。
カーリースと残クレの大きな違いの1つが「維持費の扱い」です。
カーリースでは、自動車税(種別割)や自賠責保険料、車検や法定点検といった維持費が月額料金に含まれているプランが一般的です。
さらに、エンジンオイル交換などのメンテナンス費用がセットになったプランや、ガソリン代割引が受けられるサービスが付帯している場合もあります。
一方、残クレはあくまで車両本体価格の一部を返済するローンであるため、税金・保険料・車検費用などの維持費は利用者がすべて別途支払う必要があります。
特に3年目以降の車検はまとまった支出になるため、残クレを検討する場合は維持費も踏まえましょう。
カーリースと残クレの月額料金は似ているようで、内訳には大きな違いがあります。
残クレでは「車両価格から残価を引いた金額+金利」を分割し、月々返済していきます。
一方、カーリースでは車両本体から残価を差し引いた金額に加え、税金や保険料、車検費用といった維持費を含めて月額が算出されます。
そのため表面的にはカーリースの月額が高く見えますが、残クレを選んだ場合は月々の支払いに加えて、税金・保険・メンテナンスなどの費用が別途必要になります。
さらに残クレは車両価格に対して金利がかかるため、総支払額で比較するとカーリースのほうが安くなるケースもあります。
費用の見え方だけでなく、総額で考えることが重要です。
契約が終了した後の選択肢にも両者で違いがあります。
どちらも「車を返却する」という選択肢は共通していますが、その後は異なります。
残クレの場合、車の所有権はディーラーや信販会社にありますが、残価を支払えば車を買い取ることができます。
また、下取りに出して新しい車へ乗り換えることも可能で、次の車も残クレを利用するユーザーが多いのが特徴です。
一方のカーリースは、基本的に「借りている車」であるため、満了後に買取できない契約が多く、乗り続けたい場合は契約延長という形で継続利用することになります。
リース会社によっては買取に対応している場合もありますが、残価を一括で支払う必要があるなど、条件が厳しめに設定されていることもあります。
返却後に新しい車をリース契約で乗り継ぐユーザーが多い点が特徴です。
ここでは、カーリースと残クレのメリット・デメリットを詳しく解説します。
まずは、カーリースのメリット・デメリットをみていきましょう。
カーリースのメリットは、初期費用をほとんどかけずに新車へ乗り始められる点にあります。
頭金不要のプランが一般的で、まとまった資金を準備しなくても始められるため、事業用にも個人用にも導入しやすい仕組みです。
さらに、リース料金には税金や車検費用を含むプランが多く、月々の出費が一定になることで予算管理が非常に楽になります。
定期点検やメンテナンスまでセットになったプランを選べば、車の維持にかかる手間を大幅に軽減できるのも大きなポイントです。
カーリースは便利な反面、契約期間中の自由度が低い点がデメリットとして挙げられます。
カーリースでは中途解約が原則認められていないため、急に車が不要になった場合でも契約期間分の費用を負担しなければならないケースがあります。
また、走行距離に上限が設定されているため、長距離移動が多い人には使いにくいこともあります。
さらにカスタマイズや改造は基本的に不可で、返却時には契約時の状態に近いことが求められます。
最終的に車が自分の所有物にならない点をデメリットと感じる人も少なくありません。
ただし、一部のリース会社は買取オプションを設けているため、ライフスタイルに合わせた選択が可能です。
続いて、残クレのメリット・デメリットをみていきましょう。
残価設定クレジットの最大の利点は、購入時の金額を大幅に圧縮できるため、毎月の返済額を抑えられることです。
車両価格のうち一定額を「残価」として据え置くため、通常ローンよりも手軽に新車へ乗れる点が魅力です。
また、契約時に残価が保証されるため、市場価格が下落した場合でも決められた金額で車を返却できる安心感があります。
さらに、契約満了後は返却・乗換え・買取の3種類から選べる柔軟さがあり、状況に応じて次のステップを選択できます。
将来的にその車を所有したい場合でも残価を支払えば購入できるため、車を使いながら購入するかどうかを判断したい人には最適な仕組みです。
残クレは月々の支払いが安くなる一方で、長期的に見ると総支払額が高くなりやすい点がデメリットです。
残価を含めた金額に金利がかかるため、一般的なローンより負担が増える可能性があります。
また、走行距離制限や車両状態の基準が厳しく、基準を超える傷や凹みがあると追加費用が発生する場合があります。
さらに、契約満了後に車を買い取る場合は残価を一括または再ローンで支払う必要があり、まとまった支出が生じることもあるでしょう。
再ローンを利用すると再び金利が発生するため、最終的に費用がかさむ点にも注意が必要です。
カーリースと残クレは、どちらも少ない負担で新車に乗れる便利な方法ですが、向いている人のタイプは大きく異なります。
自分の使い方や重視するポイントによって最適な選択肢は変わるため、特徴を理解して選ぶことが大切です。
ここでは、どちらがおすすめかを解説します。
カーリースは、毎月の支出を一定にしたい人や、車の維持にかかる諸費用をまとめて管理したい人に向いています。
リース料金には税金や車検、自賠責保険などが含まれるプランが多く、急な出費を避けられる点が大きな魅力です。
また、メンテナンス込みのコースを選べば、点検や消耗品交換もリース会社が対応するため、車に詳しくない人や手間をかけたくない人にも便利です。
金利負担を避けながら、手軽に新車に乗りたい方におすすめです。
残クレは、月々の支払いを抑えつつ新車に乗りたい人や、数年ごとに車を乗り換えるライフスタイルに合ったプランを求める人におすすめです。
契約時に残価が保証されるため、返却や下取り時の価格が安定しており、次の車へスムーズに移行できます。
また、契約満了時には残価を支払ってそのまま購入できるため、乗りながら最終的にその車を所有するかどうか判断できる点もメリットです。
将来的に同じ車に乗り続けたい人にも向いています。
カーリースや残クレには、審査基準の厳しさ、走行距離制限、カスタマイズ禁止などの制約があり、利用に不安を感じる人もいます。
そのような人には、柔軟な独自審査で対応してくれる自社ローンがおすすめです。
自社ローンは販売店独自の審査で利用できます。
過去にローンの延滞や金融事故があっても、現在の収入や返済能力があれば利用できる可能性があります。
さらに、頭金や保証人が必要ない場合も多く、審査も比較的柔軟です。
スリークロス滋賀店の自社ローンでは、ローン審査通過率が70〜80%と通りやすいのが特徴です。
自社ローンで車の購入を検討している方は、一度スリークロス滋賀店にお問い合わせください。
この記事では、カーリースと残クレの特徴や仕組み、メリット・デメリットを解説しました。
カーリースと残クレは、どちらも月々の負担を抑えて新車に乗れる便利なサービスですが、費用や契約満了後の選択肢は大きく異なります。
維持費込みで支出を一定にしたい人はカーリースが、支払いを抑えつつ将来の購入も視野に入れたい人は残クレが向いています。
自分の利用スタイルに合わせて最適な方法を選ぶことが、満足度の高いカーライフにつながるでしょう。