2024年2月29日

自社ローンの仕組みとは?メリットやデメリット、利用する際の注意点を解説

「自社ローンって通りやすいの?」

「自社ローンってどんな仕組み?」

「自社ローンを利用しても大丈夫?」

自社ローンを利用して車の購入を検討している方は、上記のような疑問や不安がある方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、自社ローンの仕組みや、自社ローンを利用するメリット・デメリット、注意点について解説します。

自社ローンを利用して車の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

自社ローンの仕組みとは?

自社ローンは、車の販売店と顧客が直接結ぶ分割払い契約です。

銀行や信販会社を介さず、販売店が融資の判断を行うため、購入者は過去のローン履歴に左右されずに契約できます。

自社ローンの審査では、独自の審査基準を設けているため、これまでの支払い履歴ではなく、今後の支払い能力を重視して判断します。

そのため、過去に支払いに問題があった人や、信用情報に不利な記録がある人でも柔軟な審査基準により新たに車の購入が可能です。

自社ローンの申込みを行った時点で、安定した収入や貯蓄があれば審査に通る可能性があります。

ただし、一度でも支払いが滞ってしまうと車を引き上げられる場合があるため、しっかりと返済計画を立ててから申し込むことが大切です。

自社ローンを利用するメリット・デメリット

自社ローンにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

自社ローンを利用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。

自社ローンを利用するメリット

自社ローンを利用すると主に以下の3つのメリットがあります。

  • 審査が早い
  • 審査が通りやすい
  • 金利が必要ない

それぞれ詳しくみていきましょう。

審査が早い

自社ローンの審査プロセスは、銀行や信販会社を通じたローンに比べて早いです。

これは、販売店が直接融資の判断を行うため、複雑な手続きや第三者機関の介入がなく、審査結果を速やかに得られるからです。

顧客は待ち時間を大幅に短縮でき、すぐに車の購入計画を進めることが可能となります。

審査が通りやすい

自社ローンは独自の審査基準を設けており、過去の信用履歴よりも現在の収入や今後の支払い能力に重点を置いています。

これにより、過去に支払いの問題を抱えたことがある人や信用情報に傷がある人でも、審査に通りやすいです。

また、銀行ローンやディーラーローンで審査が通りにくいフリーターや自営業、派遣社員の方でも利用できます。

自社ローンは、多くの人々に車の購入機会を与えてくれるローンです。

金利が必要ない

自社ローンは金利が発生しないのが大きな魅力です。

これにより、購入者は分割払いを選んでも追加の金利負担を心配する必要がなくなります。

ただし、金利がかからなくても販売店は車両価格に10%程度の上乗せを行っている場合があります。

また、金利が発生しないのは、金利を適用するために必要な賃金業務取扱主任者の資格を持つ従業員がいないことが挙げられます。

すべての店舗でその条件を満たすことができないため、「金利0%」をうたっている店舗が多いのです。

そのため、自社ローンで購入する場合は、事前に市場価格との比較を行うようにしましょう。

自社ローンを利用するデメリット

続いて、自社ローンのデメリットについてみていきましょう。自社ローンを利用するデメリットは、以下のとおりです。

  • 月々の支払い総額が高くなりがち
  • 車種が限定される
  • 完済するまで所有権がない
  • 保証人が必要な場合がある
  • 車両にGPSが装着させられるおそれがある

それぞれ詳しく解説します。

月々の支払い総額が高くなりがち

自社ローンは、金利が発生しない点が魅力的ですが、手数料や金利分が上乗せされて車両価格が高くなります。

その結果、月々の支払い総額が予想以上に高くなってしまうことがあります。

特に限られた予算内で購入を考えている人にとって、予期せぬ負担増につながります。

このため、総支払額を正確に把握し、他の購入方法と比較することが重要です。

車種が限定される

多くの自社ローンを扱っている販売店では、車両本体価格の安い中古車を中心に取り扱っています。

そのため、新車の購入や限定車などを希望する場合は、購入できる車種の選択肢が大幅に狭まることが多いです。

このため、購入を検討している車種が自社ローンで購入できるかどうかを事前に確認しましょう。

完済するまで所有権がない

自社ローン契約では、車の所有権はローン完済まで販売店が持っています。

そのため、ローンを完済するまで車を自由に売却できません。

完済までの期間に何らかの理由で車を手放す必要が生じた場合、販売店との交渉が必要になります。

保証人が必要な場合がある

自社ローンを利用する場合、保証人が必要な場合があります。

自社ローンでは、銀行系やディーラーローンと異なり、販売店が独自の審査基準に基づき審査を行います。

これにより、個人信用情報機関への照会を避けることが可能です。

しかし、返済不能となった場合のリスクを考慮し保証人が求められることがあります。

保証人は、購入者が返済を滞らせた場合に代わりに支払いの責任を負うことになります。

したがって、自社ローンを利用する際は検討している店舗に保証人が必要かどうかを確認し、不利益を及ぼさないよう慎重に検討しましょう。

車両にGPSが装着させられるおそれがある

一部の販売店では、支払いが滞ったり、車両の持ち逃げを未然に防ぐ手段として、車両にGPSなどの遠隔制御装置を装着することがあります。

この措置により、販売店は車両の位置情報をリアルタイムで把握することができ、車両の回収が必要になった際に対応することが可能です。

GPSなどの遠隔制御装置は、購入者にとっては監視されている感覚に繋がる可能性があります。

そのため、自社ローンを利用する際には、契約条件にGPSの装着に関する条項が含まれているかどうかを事前に確認しましょう。

自社ローンを利用する際の流れと手順

自社ローンを利用する際は以下の流れと手順で行います。

  1. 自社ローンが組める店舗を探す
  2. 購入する車の店舗で自社ローンの契約を行う
  3. 必要な書類を揃えて提出する
  4. 審査の申し込み
  5. 契約

それぞれ詳しく解説します。

自社ローンが組める店舗を探す

自社ローンの利用を考えている場合、まずは自社ローンを扱っている販売店を見つけましょう。

インターネットや地元の販売店への直接問い合わせを行い、自社ローンを扱っているのか確認します

条件や取り扱い車種が店舗によって異なるため、複数の販売店を比較検討することが重要です。

購入する車の店舗で自社ローンの契約を行う

自社ローンの取り扱い店舗で希望する車種が決まったら、自社ローンの契約手続きを行います。

この際、購入条件やローンの条件、返済計画、支払い総額などを確認し、しっかりと理解した上で契約に進むことが大切です。

必要な書類を揃えて提出する

自社ローンの申し込みでは、身分証明書や印鑑証明書、源泉徴収票、その他販売店によって指定された書類を必要に応じて揃えて提出する必要があります。

また、印鑑証明書や身分を証明する住民票などは、取得するのに時間がかかります。

事前に必要な書類のリストを確認し、契約日までに準備しておくことでスムーズな手続きが可能です。

審査の申し込み

必要書類を提出した後は、自社ローンの審査申し込みを行います。

審査では、申込者の収入状況を確認し、購入者がローンを返済できる能力があるかどうかが判断されます。

審査期間は販売店や個々のケースによって異なりますが、早ければ当日中、長くても数日程度です。

自社ローンは比較的通りやすいですが、必ず通るわけではないので注意しましょう。

契約

審査に通過したら、契約書に署名と捺印を行い契約手続きを行います。

契約書には、ローン金額、返済期間、返済額、その他の条件が記載されているので、契約内容を確認し、疑問点があれば解消しておきましょう。

契約締結後、車の引き渡しとなり自社ローンの返済が開始されます。

自社ローンを利用する際のポイントと注意点

自社ローンで購入する際は、以下の2つのポイントに注意しましょう。

  • 乗り出し費用を把握しておく
  • 保証人の有無は販売店によって異なる

それぞれ詳しく解説します。

乗り出し費用を把握しておく

自社ローンを利用する際には、車両価格だけでなく、乗り出し費用の全体像を把握しておくことが重要です。

乗り出し費用には車両本体価格のほかに、自動車税や保険料、諸経費などが含まれます。

これらの費用は、予想以上に高額になることがあり、当初予定していた予算を超える場合もあるでしょう。

事前に販売店と相談して乗り出し費用を正確に算出しておくことで、予算オーバーを避けることが可能です。

保証人の有無は販売店によって異なる

​​自社ローンを利用するにあたって、保証人が必要かどうかは販売店によって異なります。

保証人を立てる必要がある場合は、条件を十分に理解し、保証人になってくれる人としっかりと話し合うことが大切です。

販売店によっては、保証人なしでローン契約が可能な場合もあるため、複数の販売店の条件を比較検討するのも良いでしょう。

自社ローンの審査の通過率を上げるコツ

自社ローンは銀行系のカーローンやディーラーローンと比べて通りやすいですが、必ずしも全ての自社ローンが通るわけではありません。

自社ローンの審査の通過率を上げるためには、以下の5つの方法を試してみましょう。

  • 年収と支払いのバランスを考えて車を選ぶ
  • 保証人の確保
  • 申し込み前に転職しない
  • 頭金を支払っておく
  • 虚偽申告は控える

それぞれのコツについて解説します。

年収と支払いのバランスを考えて車を選ぶ

自社ローンの審査をスムーズに通過するためには、年収に見合った車を選ぶことが重要です。

自分の収入と支出を把握し、返済が無理なく続けられる範囲内で車を選ぶことが、審査通過の鍵となります。

審査では、申込者の返済能力が重要な判断基準になるため、自分の経済状況を把握し現実的な購入計画を立てましょう。

保証人の確保

保証人を用意することができれば、返済が滞るリスクが低減すると判断され審査が通りやすくなります。

保証人になることは大きな責任を伴うため、保証人を立てる際はその人に支払い計画を説明したうえで、保証人になってもらいましょう。

また、保証人になってもらううえで、相手の収入や信用情報も重要になるため、信用できる人物を選ぶことが重要です。

申し込み前に転職しない

 自社ローンの審査において、安定した収入を得ているという事実は非常に重要な評価基準です。

そのため、ローンの申し込み前に転職することは、収入の安定性を示す上で不利に働く可能性があります。

そのため、ローンを申し込む前はできる限り転職を避け、現在の職場で働き続けて収入の安定性を示せるようにしましょう。

頭金を支払っておく

頭金を支払うことは、審査において有利です。

頭金を多く支払うことで、ローンの総額を減らし月々の返済額も少なくなります。

これにより、返済の負担が軽減され販売店は貸し出しのリスクが低いと判断します。

そのため、購入計画を立てる際には頭金を用意できるよう計画を立て、経済的な負担を軽減させましょう。

虚偽申告は控える

自社ローンの申し込みにおいて、収入や職業、その他の個人情報を正確に申告することが必要です。

虚偽情報で申し込んだ場合、その時点で審査から落とされるだけでなく、その店舗で車の購入ができなくなります。

また、虚偽申告は法的な問題を引き起こす可能性もあり、大きな問題につながりかねません。

そのため、噓偽りのない正確な情報で申し込みましょう。

自社ローンを利用する際は詐欺に注意しよう

自社ローンは審査が通りやすい一方で、詐欺に巻き込まれるリスクもあります。

情報不足や審査基準の甘さを悪用する不正業者には注意が必要です。

ここでは、詐欺に遭いやすい人の特徴や悪質な業者の詐欺事例、安全に自社ローンを利用するための業者の選定方法について解説します。

詐欺に遭いやすい人の特徴

自社ローンの詐欺被害に遭いやすいのは以下のような人です。

  • お金を借りることに抵抗がない人
  • ライフプランが不安定
  • 正規の方法でローンが組めない人

それぞれの特徴について詳しく解説します。

お金を借りることに抵抗がない人

お金を借りることに抵抗がない人は、自社ローンの詐欺被害に遭いやすい傾向にあります。

このタイプの人は、手軽に資金を得られる方法を好むため、詐欺師が提示する非現実的な条件に引き寄せられやすいです。

そのため、契約の細部を十分に確認しないまま進めてしまいます。

最終的には、借金が増えてしまい、返済できない状態になることが多いです。

ライフプランが不安定

安定した職業や定期的な収入がなく将来に対する計画性がない人も、自社ローンの詐欺に遭いやすいです。

このようなライフプランが不安定な人は、短期的な資金繰りに困っている傾向があります。

特に、急にお金が必要になったときに悪質なローンの申し込みに急いで申し込むことも多いです。

詐欺に遭うリスクを減らすためにも、結婚や出産など大まかなライフプランは描いておきましょう。

正規の方法でローンが組めない人

銀行や信販会社からのローンが組めない人は、自社ローンの詐欺に注意が必要です。

信用情報に問題がある人は、正規の融資手段を利用できないため、代わりの方法を探す必要があります。

審査基準が緩い、即時融資が可能であるといった甘い言葉で、高額な手数料や不当な条件で契約させられます。

その結果、さらに厳しい金融状況に追い込まれることがあります。

悪質な業者の自社ローンの詐欺事例

悪質な業者の自社ローンには、どのような詐欺があるのでしょうか。ここでは、悪質な業者の自社ローンの詐欺事例をいくつかみていきましょう。

クレジットカードなどの悪用

悪質な業者は、自社ローンの申し込み中に取得した顧客のクレジットカード情報を不正に使用することがあります。

たとえば、ローンの手続きを装ってクレジットカードの詳細を聞き出し、その情報を使って不正に購入を行います。

このような詐欺に遭うと、気づかないうちに多額の支払いを背負うことになりかねません。

車を失う

顧客から頭金を受け取った後、契約した車を渡さないという詐欺被害も多いです。

契約した車を別の顧客や店舗に売却し、契約したのに車が手に入らないケースがあります。

契約にもかかわらず車を手に入れることができず、支払った頭金を回収することも困難になります。

お金を失う

高額な手数料や保証金を支払った後に業者との連絡が途絶えるケースもあります。

この詐欺手法では、悪徳業者が契約成立や車の引き渡しを偽り、複数の名目で高額な手数料や保証金を顧客から騙し取ります。

契約が正式に成立すると信じて追加の費用を支払いますが、最終的には車は受け取れず、支払ったお金も取り戻すこともできません。

自社ローンの業者の選定方法

詐欺被害に遭わないためにも、以下の方法で自社ローン業者を選びましょう。

自社ローンの業者の選定方法

  • 複数業者で比較を行う
  • 検討している業者の口コミや実績をチェック
  • スタッフの対応力

複数業者で比較を行う

自社ローンを利用する際には、ひとつの業者だけでなく、複数の業者の条件を比較検討することが重要です。

支払い金額や保証人の有無など、さまざまな側面から業者を比較することで、自分に合った条件の業者を見つけることができます。

比較することで、不当に高い手数料や不利な条件を提示する業者を避けることができるでしょう。

検討している業者の口コミや実績をチェック

業者を選定する際には、口コミや実績を調べることも有効です。過去の顧客のレビューや評価、業者がこれまでに取り扱ってきたローン実績などは、その業者が信頼できるかどうかを判断する情報源となります。

口コミサイトやSNSなどで情報を収集し、悪質な詐欺に関する声がないかを注意深く確認しましょう。

スタッフの対応力

業者を選ぶ際には、スタッフの対応力も重要な判断基準になります。

質問に対する回答が速くかつ丁寧であるか、十分に説明してくれるかなどスタッフの対応は業者の信頼性を確かめる判断基準です。

可能であれば、直接店舗を訪れてスタッフとのコミュニケーションを取り、人柄や対応を確認することをおすすめします。

自社ローンは正しく業者の選定を行えば、詐欺に遭うリスクもなく審査が早くて通りやすいというメリットがあります。

複数の業者を比較しながら信頼できる業者を見極め、自分に見合った車を自社ローンで購入しましょう。

お問い合わせはこちら

まとめ

この記事では、自社ローンの仕組みや、自社ローンを利用するメリット・デメリット、注意点などを解説しました。

自社ローンは、金利がなく審査が通りやすいですが、詐欺のリスクがあるため業者選定は慎重に行う必要があります。

この記事で解説した注意点や業者選びのコツを活用し、自分に合った業者を選んで車を購入しましょう。

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